広告にあふれたネットメディアが楽園となる日まで
GoogleAdsense広告は、今日も誘惑する。
- 「転職しませんか?」
- 「今の会社、不満じゃないですか?」
- 「年収アップするかもしれませんよ?」
就職関連のバナー広告に出くわすたびに、僕はその広告をブロックするのだけれど、転職市場は果てしなく膨大なようで、消しても消しても切りがない。
これはAdsenseに限らず、Twitterのプロモーション広告でも同様だ。どれだけブロックをしても、転職サイトの広告が次から次へと湧いてくる。もぐらたたきをしているみたい。
僕は、もともとネット広告に対して嫌悪感は抱いていない。広告のキャッチコピーやバナーデザインを眺めるのは好き。だが……、度が、過ぎる。
仕事からの現実逃避でネットに逃げれば、転職広告が追いかけてくるホラー。逃げても逃げても彼らは待ち伏せていて、ギャルゲーの情報を収集しながらも自分のキャリアビジョンについて頭を悩ませるハメになる。
婚活系の広告も多い。アニメを見ようとニコニコ動画にアクセスすれば「独身ってつらいよね?」みたいな婚活サイトのバナーが待ち構えている。夜の砂漠を吹き抜ける冷たく乾いた風が心に届き、寂寞の念にもがき苦しむ。
「助けて! アドブロック!!」と叫びたくもなる。※実際に入れたことはない
思うに、Googleはもっと柔軟に、ユーザーに選ばせてほしい。
「就職関連の広告はもう見たくないけれど、エンタメ関連の広告は見たい!」といった風に。そうすれば、スポンサードリンクにあふれたネットメディアの世界が、今よりずっと快適になる。
例えば自分だったら、こうする。
「転職、婚活関連の広告は、配信停止に。代わりにアニメ、ゲーム、漫画の広告を配信してほしい。萌え、とにかく萌えるバナーをよこせ!」
テンションが上がって、クリックしまくると思う。
※最近見かけたものでテンションの上がったバナー広告は、アニメ「Charlotte」番宣と、PSVitaのゲーム「咲 saki~全国編」、エンタメ以外だとレンタルサーバーロリポップのバナーも、可愛いイラストで萌える。楽天の婚活サイトのバナーも萌え絵が素晴らしいのだが『今日も明日もぼっちなんですね、わかります』のような煽り文句を入れてくるので、おのれ許すまじ!
広告はひとつのコンテンツであり、それ自体が価値を持つ。もっと積極的にポジティブに、Google先生には攻めていって欲しい。(マウスオーバーしたら拡大するとかではなく)
ユーザー個々の検索クエリによる広告選別は、たしかに優れた技術ではあるのだけれども、いかんせん検索キーワードというのは個人のプライベートに立ち入りすぎる。例えば肥満や病気に悩む人に、ダイエットサプリや健康食品の広告を出すことが、果たして有用とは限らない。かえって強迫観念のように苦しめてしまうケースがある。
一応、検索クエリに紐付けられた広告選別はGoogleアカウントの方でオプトアウト(連動を断ち切ること)ができるものの、もう少しの柔軟性が欲しいところ。
今回の結論「ユーザーに広告を選ばせて!」
(終わり)