ときまき!

謎の創作集団による、狂気と混沌の執筆バトル。

第2回カクヨムWeb小説コンテストに投稿した話と「読了率」について

月初めになると「今月はブログで◯◯PVを獲得して◯◯万円の収入が出ました!」という定例報告会のようなもので界隈が活気づく。PVはそのサイトが閲覧された回数のことを指し、ウェブコンテンツの《人気度》を表す指標としてよく用いられる。

PV重視は、ウェブ小説の世界であっても変わらない。

が――、私としては「PV数」よりも「読了率」の向上を目指すべきではないかと、この頃は考えている。ブログであっても、小説であっても。

読了率とは何か?

ブログであれば「記事が最後までしっかりと読まれているか」、ウェブ小説であれば「最終話まで読者がついてきてくれているか」を表すのが読了率だ。

小説投稿サイト『カクヨム』におけるランキング上位作品を調べてみると、どれも読了率は50%を超えている(とアクセス解析から予測できる)。100人の読者が第一話を読み始めたら、うち50人が最終話まで読み進めてくれるわけで、これはなかなか大したことだと思う。

じつは私もカクヨムに中編小説を投稿していて、全28話で完結しているのだけれども、第一話が212PVであるのに対して、最終話が2PVしかない。つまり読了率1%を切っている。

ここまで書いている時点でも悲しみを覚えるものの、妖怪マンドラゴラの悲鳴をあげて分かりやすく説明するならば、私の小説は、100人中99人が最後まで読めずに挫折してしまったというわけだ。

ツイッターでこの件について「くっ……、私はなんて罪深いものを書いてしまったんだ……。」と呟いたら4いいね!貰えたのがせめてもの救いと思われた。

とにかく我々は(私は)PV数を上げようと考える前に、まず読了率の向上を目指さなくてはいけない。

換言すれば、読者に最後まで読まれる原稿を書こうと努力しなければならない。

PV数だけを上げようとすると「釣りタイトルでバズらせよう!」とか悪しき考えが思い浮かぶが、何はともあれ読了率が大切だと感ずる。

 ↑ これがその読了率1%の作品。しかしながら本作は、途中で半年近くも更新が途絶えてしまった時期がある。途中まで読んでくださった方々には、申し訳ない気持ちで一杯だ。本当に申し訳なさしかない。

なんとか1年がかりで完結まで持っていけたことは、良かった。

第2回カクヨムWeb小説コンテストに投稿した話

過去作をいつまでも引きずっていてはいけないので、上記の『中二病の妹~』を完結させたあと、(懲りずに)カクヨムコンテストに投稿する新作を書き始めた。今のところ1日1話ペースで投稿できているので、今後もペースを切らさないよう頑張りたい。

ちなみに ↑ の小説である。第2回カクヨムWeb小説コンテストのホラー部門に応募中。残り1ヶ月で10万文字近く書かなければ応募要件を満たせない。めちゃ焦っている。

小説家になろうと比べて、カクヨムはPVが獲得しにくい。読者は本当にいるのだろうか。――といった噂がネット掲示板ではまことしやか囁かれていたりするが、私も実際に(PVの伸びが悪いな)というのは実感として思うところ。

でも重要なのはPV数ではない。読了率だ。

読了率を大切に!」をポリシーに、読者に最後まで読んでもらうための技術を頑張って磨いていきたい。(という記事を書いているまさに今、拙作バケユリの読了率が0%なので頭を抱えて反省しているところ)

小説が読まれないのは投稿サイトのせいではない

読まれないのはカクヨムが悪い!という愚痴もたまに耳にするけれど、やはり責任転嫁に過ぎない。(コンテストは別として)カクヨムも小説家になろうも多重投稿は禁じていない。サイト側に原因があると感じたら他のところにも載っけてみると良いと思う。

私なんかは非常に欲深い人間なので、

「小説新人賞に投稿」→(落選)→「小説家になろう」→「カクヨム」→「文学フリマ」→「KDP Kindle個人出版」

という驚異のリサイクルシステムによって原稿を使いまわす計画を立てている。

それでも読まれないとなれば、うむ、実力不足を認めざるをえない。

 

少し湿っぽい話となってしまった。

過去の「小説を書くのは苦しい」の記事でも書いたとおり、小説、とくに長編小説を書くとなると、なかなかに道のりは険しく、大変で、嘆きたくなってくる。

同じ文字数を書くのであればアフィリエイトでもやった方が百万倍は稼げるだろうし、承認欲求の充足であればツイッターやブログやはてな匿名ダイアリーで書いていた方が、読者から得られる反応は遥かに多い。

お金が貰えるわけでも、称賛が得られるわけでもない。

それでも私が小説を書き続けるのは、その諸々の苦しさを補って余りあるほどの、創作の楽しさがあるからだ。

拙作「中二病の妹が俺に《呪術》をかけてくる」は多く読まれた作品ではないし、また、自分でもうまく書けたという実感はまったくないし、そりゃあもう黒歴史で、髪の毛をワシャワシャーってして原稿をモグ、モグ、モルグに葬り去ってくれるわー!!って感じで、もちろん本作の他にも数々の恥ずかしい黒歴史を私は生み出してきたさ。

しかしたとえそうであったとしても、私が声を大にして主張したいのは

小説を書くのは楽しいよ!

切実に、この一言に尽きる。

(了)


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