幼女 vs サンタクドウスル(第26回『短編小説の集い』参加作)

クリスマスの夜。ユキはベッドに潜り込んで、寝たふりをする。 多くの子どもたちがそうしたように、来訪者がやってくるのをそわそわと待っていた。 やがてリン、リン、リン、と愉快な鈴の音が近づいてくる。鈴の音がユキのすぐ頭の上で《リン》と鳴り響いたような気がして、ユキは思わず目を開けた。